【コラム】最新型の多焦点眼内レンズを厳しく評価してみる ほんとの第1号患者様の声!

最終更新日:2021年01月28日

皆さん、2021年1月が早くも終わろうとしていますね。序盤は厳しい寒さでしたが、ムーチーの日はそうでもなく・・・こんな冬は一体どうなるんですか?だれか教えて下さい!
 
昨年から始めた私のコラム“『100年見える』は良い人生!”、当院に通院中の患者様からも「先生、コラム読んでますよ」とお声がけいただくことがあり、嬉しい限りです。これからも出来るだけ皆さんに届く言葉で、三愛眼科が取り組んでいる
 
#人生100年時代の『見える』を守るために
#緑内障や糖尿病網膜症など
#症状が出ないために末期まで見逃されがちな慢性疾患の
#早期発見・早期治療
 
につながり、皆さんの良い人生をサポートできるよう情報発信をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたしますね。
 
さて、昨年末に最新型の多焦点眼内レンズを厳しく評価してみる 第1号患者様の声!というタイトルなのに第4号患者様の声をお届けしてしまった私ですが、今度こそ!第1号患者様について書きたいと思います。実はと言うと、第1号患者様については今日までコラムにするのを躊躇われる理由がありましたので・・・謝れば許されると過信して先に謝ります、ごめんなさい!(最近謝りっぱなし)とにかく読んでみて下さい。
 
三愛眼科は、今年4月にリリースされる新型多焦点眼内レンズ『Synergy®︎』の早期臨床評価施設に選定されましたので、全国の眼科に情報提供するために、昨年から先行使用して見え方のクオリティなどデータを収集しているところです。
 
そもそも『多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術』は、選定療養といってかなり懐を痛める手術なんですね。お金をかけたらそれなりの効果を求めたいのが人情、医療が100%成功を保証できない業界だと頭ではご理解いただけていたとしても、自分だけは遠くも近くも良く見えるようにならないとイヤ、なのは当然です。なので、私たちも多焦点レンズを使用する患者様とは術前検査を重ねて、事前にしっかりしっかり話し合うようにしています。まさに人生100年時代、白内障術後の人生も長いですから!
 
患者様と話し合う中で必ず避けて通れない話題が、多焦点レンズの副産物である
 
#夜間の見え方(コントラスト感度)
#変な眩しさ(ハロー・グレア)
 
です。これまでのコラムで書きました通り、遠くも近くも視力を出す機能が高い多焦点眼内レンズほど、これらの副産物が出やすくなる『と予想される』ものでして、前回の第4号患者様も『光がボヤッと見える』と仰いました。
 
ただし第4号患者様がそうであったように、これらの副産物があったとしてもあまり気にされない方がほとんどです。
 
第1号患者様は元々とても気さくで明るい方で、術後もいつもニコニコ喜んでおられ、てっきり副産物は何も無いのだ、と感じ「良かったですね、『光がボヤッと見える』と仰っている方もいらっしゃるので・・・」と喜びを共有したところ、
 
患『ボヤッと見える症状はありますよ』
私『えっ、そうなんですか。何もおっしゃらないのでてっきり・・・』
患『先生が手術の前に術後の症状について説明していたのを覚えていたので、これがその症状なんだな、くらいに思ってました。アハハ!』
私『日常生活に支障ないということですかね?』
患『えぇ今のところ』
私『現時点で気にならないなら今後も絶対大丈夫ですよ』
 
何事も考え方です、プラス思考の人は少々のことは気にしない、よく見えているから大丈夫ということなんでしょうね・・・むむっ、問題が!よく見えているだって!?本当か?一目瞭然なので、手術してから今日までの視力を表にしたので見て下さい。
 
  右目 左目
手術前 遠方0.2 遠方0.4
術後1日目 遠0.4      近0.3 遠0.6      近0.4
術後2日目 遠0.5 中0.6 近0.3 遠0.7 中0.7 近0.4
術後1週間 遠0.8 中0.6 近0.3 遠0.8 中0.5 近0.4
術後2週間 遠0.8 中0.8 近0.4 遠0.9 中0.8 近0.5
術後3週間 遠0.9 中0.7 近0.4 遠0.8 中0.7 近0.6
術後4週間 yet 遠0.9 中1.0 近0.6 遠1.0 中0.9 近0.6
 
(徐々に回復しているけど、なぜ手術して1ヶ月も経ってマダこんな視力なんですか?)
(白内障手術って翌日からよく見える、と聞くけど?)
 
恐らくこの患者様の年齢と大きく関係していると思います。そもそも『見る』という機能は目で取り込んだ映像を脳に映し出すことを言います。多焦点レンズから入ってくる映像は複雑で、脳が若くて元気じゃないと馴染みにくいのです。ですので『多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術』というものは70歳未満の患者様に手術する方が良いとされています。そしてこの患者様は・・・73歳です!
 
(じゃあ73歳の人に多焦点レンズ入れちゃダメじゃないですか!)私の経験上という言い方になってしまいますが、70歳以上の患者様で視力回復がゆっくりでも1.0出なかった患者様はただ1人だけ、その方は乱視がそこそこある83歳の男性で、まだ乱視用の多焦点レンズが無い時代に、どうしても多焦点レンズをインプラントしたい、との強い希望に押し切られ手術してしまって、結果は・・・ということがありました。ただしその教訓を胸に時間をかけて話し合い、70歳以上でも多焦点レンズの機能を活かせる患者様かどうかをしっかり見極めて、断らないといけない時はキッチリお断りするようにしているので、今のところはきちんと術後視力が出ている患者様ばかりです。
 
第1号患者様は両眼で見るときの視力は1.2あり、ご本人の明るさとプラス思考のおかげで「手元も遠くもよく見えています」と喜んでおられますし、順調と言って良いと思います。いつもひまわりのように華やかな笑顔で来院されますので、私の人生もこうありたい、と密かに憧れる素敵な患者様のうちの1人です。医師として皆さんを守るために仕事をしながら、皆さんからコッソリ色んなことを学ばせていただいているという、ありがたいことです。第1号患者様、またお話聞かせて下さいね。
 
三愛眼科院長
樫本大作

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